日本の自動車を海外に持ち出す費用や方法を知りたい人向けです。


「日本にあるマイカーを売却したりするのはもったいない」や「移住先に持ち込めればいいのに」と思っている人も多いと思います。
現地で購入する手間も省けるし、そもそも愛車が使えると安心ですよね。
ただ、日本から海外にどのように自動車を持ち込めばいいのでしょうか?
そこで、今回は「【自動車を日本から海外へ】持ち出すには?費用や手続き方法」をご紹介します。
日本から海外に自動車を持ち込める?

基本的に、日本から海外に自動車を持ち込むことはできます。
日本から外国に自動車を持ち出すことは「輸出」という扱いになります。逆に、移住先に持ち込むは「輸入」になりますね。
そのため、自動車を輸出と輸入の手続きや書類の準備が必要となり、簡単に荷物を送るというわけにはいきません。
国や地域によっては、左側通行か右側通行かによって、ハンドルを含めた改修費がかかることも。
まずは、現地の通関情報をJETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)サイトなどで調べてみましょう。
この時点で、よく分からないという方は、自動車の輸出実績のある海運業者さんに全てお願いするのも方法の一つでしょう。
ただ、費用もそれだけかってしまうので、自分である程度の情報は集めておくのがおすすめです。
日本から海外に自動車を持ち出す手続き
通常、日本からの「中古車」を輸出しようとすると、下記の通関書類が必要になります。
- インボイス
- パッキングリスト
- 船荷証券
- 輸出抹消登録証明書
- 船積前検査証明書(必要に応じて)
インボイスなどは、自動車の輸出通関手続<カスタムスアンサー>|税関から入手することができます。
手続きの流れとしては、事前(輸出をしようとする6ヶ月前から受付)に運輸支局等に申請します。
その後、運輸支局等の発行する輸出抹消仮登録証明書(輸出予定届出証明書)の交付を受けます。
その際、車検証やナンバープレート、所有者の実印などが必要になるので事前に陸運局に確認しておきましょう。
日本から海外に自動車を持ち出す費用

専門業者に依頼して海外に自動車を持ち出すには、一般的に下記の費用がかかります。
- 輸出抹消代:約10,000円
- 輸出通関費用:約15,000円~
- 海上運賃(船賃):輸出先や車種によるが約10万円~
- 輸出代行手数料:業者によるが約50,000円~
輸送運賃は持ち込む国や地域によって大きく違うので、それ以外の費用が約8~10万円です。
これに加えて、必要に応じてかかる費用があります。
- 日本国内陸送費用:自分で港に持ち込む場合は無料
- 海上保険代:かけなくてもOK
もちろん、現地国での通関手続き費用や車検代、自動車登録代など持ち込む場合にがかかりますね。高くつきそうです。
あとは、トータルで必要な費用と現地で購入する費用を比較するのも方法のひとつです。
場合によっては、中古車販売のガリバーなどで売却した時の費用も査定してもらって、どちらがお得なのか、持ち出すメリットとデメリットを検討しましょう。
日本登録のままでOK!自動車カルネとは
自動車カルネ(正式名”AIT/FIA Carnet de Passages en Douane”)は、自家用自動車(含自動二輪)の一時輸入の通関手続を簡素化する書類です。
この書類があれば、現地国に登録する必要はなく日本登録のままで外国を走行することができますが、定められた期間内に再輸出しなければなりません。カルネの有効期間は1年間です。詳細は下記サイトをご参照ください。
アフリカ: ウガンダ / エジプト / ケニア / ジンバブエ / スワジランド / ソマリア / タンザニア / トーゴ / ナミビア / ブルンジ / ボツワナ / 南アフリカ / モーリタニア / レソト
アジア・中東諸国:アラブ首長国連邦 / イエメン / イラク / イラン / インド / インドネシア / オマーン / カタール / クウェート / サウジアラビア / シリア / シンガポール / スリランカ / ネパール / パキスタン / マレーシア / レバノン / ヨルダン
オセアニア:オーストラリア / ニュージーランド
南北アメリカ:アルゼンチン / ウルグアイ / カナダ / コロンビア / ジャマイカ / チリ / トリニダード&トバゴ / パラグアイ / ベネズエラ / ペルー
(2019年時点)
※詳細は各大使館、JAF海外サービスにてご確認ください。

日本から海外に自動車を持ち出す方法まとめ
今回のコラムでは「【自動車を日本から海外へ!】持ち出すには?費用や手続き方法」をご紹介しました。
自分で自動車やバイクを持ち込むのは簡単ではなく、輸出トラブルが起こる可能性もあるので、そこは専門業者に任せるのがおすすめです。
特に、輸出先となる現地国の規制を把握しておかないと、現地で走行できないということも。
ただ、現地国に到着してからもナンバープレートの入手や車検、自動車登録などの手続きは自分でやらないといけないのが普通です。
まずは、現地の価値と輸送費・現地での購入費を比較することから始めましょう。