国際宅配便と国際郵便の違いや海外配送ならどちらがいいのか知りたい人向け。
日本から海外に荷物を発送するときに悩むのが、国際宅配便を使うか、国際郵便(EMS)を使うかでしょう。
国際宅配便はヤマト運輸、国際郵便は日本郵便のサービスです。
海外配送サービスをしている民間企業には日通やDHL、Fedexなどがありますが、料金が高いので、他の会社はヤマト運輸が配送できない地域に送る場合や規定サイズを超える場合などで検討すべきかなと思っています。
海外配送に慣れていない人は、国際郵便のほうが郵便局から送れるので安心と思っている人も多いでしょう。
ただ、本当に国際郵便のほうが国際宅配便よりも安心で便利なのでしょうか?
そこで、今回は「【比較】海外配送ならどっち?国際宅配便と国際郵便(EMS)の違い」をご紹介します。
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国際宅配便と国際郵便(EMS)の基本的な3つの違い
まずは、国際宅配便と国際郵便の基本的な違いを知っておきましょう。
- 1.民間サービスと公的サービスの違い
- 2.通関制度の違い
- 3.サービスの内容
1.民間サービスと公的サービスの違い
国際宅配便はヤマトやDHLなどの民間サービスとして運営しています。一方、民営化されていますが日本郵便は公的なサービスとして運営されています。
この民間か公的かの違いに大きく差が出るのが、国際宅配便のほうが国際郵便と比べて配送可能な国や地域が多いことです。
- 約210ヶ国
- 約120ヶ国
但し、国際宅配便では現地国内の地域によっては配達してない場合も。
例えば、ニュージーランドであれば配送可能な地域が、オークランド・クラストチャーチ・ウェリントンとかなり限定されているので、サイトで配達可能地域は事前に確認が必要です。
他の民間会社では上記以外の地域でも対応していることがあるので、もし対象地域でなければ他の会社を検討することになるでしょう。
2.通関制度
国際宅配便ではヤマト運輸が企業として申告した書類に対して通関が行われますが、国際郵便は個人が作成した書類に対して通関審査されます。
- 企業が税関手続きを行う
- 送れない物の確認が明確
- 通関審査が厳密?
- 個人作成の書類による通関
- 送れない物の確認があいまい
- 通関審査がゆるい?
上記によって、国際郵便では荷物が海外に発送が出来るかどうかの判断は個人にゆだねられています。しかも、郵便局のスタッフも慣れていないので送れない物を送っている可能性も。
また、この通関制度の違いから、郵送量が多い国際郵便のほうが国際宅配便に比べて通関のチェックがゆるいのでは?という意見もありますが定かではありません。
3.サービス内容
国際宅配便と国際郵便では送れる物や送れない物、さらに追跡サービスの質の違いなどがあります。
- 食品が送れない場合が多い
- 追跡サービスの質が高い
- 食品が送れる場合が多い
- 追跡サービスの質が低い
国際宅配便のほうが国際郵便と比較して食品などの送れない制限が多い場合があります。もちろん、企業によって対応が異なります。
さらに、日本から海外に荷物を発送して海外在住者が一番心配になるのが、予想してた到着日が過ぎても荷物が届かないということでしょう。
2つのサービスともに荷物の追跡サービスがありますが、国際宅配便のほうが国際郵便よりも詳細な追跡が出来ることがあります。
その理由は、国際宅配便は「ドアー・ツー・ドア輸送」と呼ばれ、送付人→一般的に同じ企業→受取人になりますが、国際郵便は送付人→日本の郵便局→海外の郵便局→受取人となるためです。
国際宅配便と国際郵便(EMS)の配送料金と配送日数の比較
国際宅配便と国際郵便(EMS)の違いで気になるのは、配送料金と配送日数ではないでしょうか。今回、日本からニュージーランドに荷物を海外配送をする例に比較してみました。
【日本からニュージーランドに5Kgの荷物を送った場合】
- 4,650円
- 約4~6日
- 8,700円
- 約4日
※関税や通関チェックにかかる費用などの諸費用は除く
国際宅配便(ヤマト運輸の場合)の料金と配送日数
国際宅配便として今回はヤマト運輸を例に取り上げてみました。料金は4,650円で日数が約4日。意外と料金も安く配送日数がかからないことが分かります。
国際郵便(EMS)の料金と配送日数
日本郵政のサイトで検索した場合、5Kgの小包で8,700円になりました。ヤマト運輸の国際宅配便が4,650円なので、約4,000円も差があることになります。
配送日数は計算上では約4日なのでほとんど変わりませんが、EMSの場合は輸送の個数などによって大幅に遅れることがあり、約2~3週間かかったという話もあります。
国際宅配便と国際郵便(EMS)で送れる物と送れない物の違い
国際宅配便と国際郵便(EMS)で送れる物と送れない物で多く異なるのが、食品です。例えば、ヤマト運輸では一般的な禁制品と呼ばれるものに加えて、原則として「食品」が配送できません。
これはヤマト運輸に限らず、DHLなどの民間サービスでもほぼ同様で「食品」を送ることは国際宅配便では難しいと考えてもよさそうです。
なので、日本から海外に仕送りとして食品を入れた荷物を送るなら、事前に海外配送の企業が取り扱いができるかを確認しましょう。
国際宅配便と国際郵便(EMS)は結局どっちがいいの?
個人的な意見としては、国際宅配便と国際郵便の特徴は以下のように考えています。
- 食品を送らない人向け
- 書類を早く確実に届けたい
- 160cm・25Kg以内の荷物が対象
- 食品を送りたい人向け
- EMS以外の配送を利用したい
- 30g以内の荷物が対象
※国や地域によっては荷物のサイズや重量に制限がある場合があります。
実は、日本から海外に書類などを送る場合は国際宅急便も国際郵便もほぼ料金や配送日数が変わりません。
そのため、重要な書類(戸籍謄本など)を送る場合には配送の遅れや追跡サービスの充実を考えると国際宅急便がおすすめです。
ただ、仕送りとして食品などを送りたい場合には国際郵便でEMSや船便などを利用するほうがいいでしょう。
国際宅配便と国際郵便(EMS)の違いまとめ
今回のコラムでは「【比較】海外配送ならどっち?国際宅配便と国際郵便(EMS)の違い」をご紹介しました。
国際郵便のほうが公的サービスなので、国際宅配便と比較すると配送が遅いけど配送料金が安いと思いきや、意外とどちらも配送日数は変わらず配送料金は国際宅配便ほうが安くなりました。
ただ、国際宅配便では主に食品関連が送れないということもあり、目的に応じて海外配送を選ぶ必要がありますね。