日本で英語を教える有利な資格の違いについて知りたい人向け。
これから海外移住を考えている人や海外在住者のなかには、将来のために日本で英語を教える資格を取っておこうという人もいると思います。
これから日本の小学校でも英語教育が必修化されていたり、子どもが出来たときに英語を自分で教えることができることもあり、日本に帰国した後でもチャンスがあります。
ただ、英語を母国語としない人たちのための英語教授法の資格といっても種類も多く、その違いが分かりにくいですよね。
そこで、今回は「日本で英語を教えるのに有利な資格3選の違い」をご紹介します。
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日本で英語を教える有利な資格3選
日本で英語を教える有利な資格は、J-SHINE・TECSOL・TESOLの3つです。
実際には、上記3つ以外にCELTAという最高峰の資格がありますが、あくまでも海外で英語を教えるレベルなので今回は省略しています。
実は、日本で英語を教える資格は必要ありません。
こういってしまうと資格を取得する意味があるの?と思われるかもしれませんが、英語が出来るスキルと英語を教えるスキルとは全く別です。
小学校や英会話学校などで働くための求人情報にTOEICで〇〇点以上や英検〇級以上という条件がある場合があります。
ただ、これは本人の英語力を示しているだけなので、英語を教えるスキルや経験があるわけではありません。
その点、英語を教えるという資格があるということは英語力だけではなく、教える経験もあるという証明です。
日本で英語を教える有利な資格の特徴と違い
それでは、日本で英語を教える有利な資格の特徴や違いを紹介していきましょう。
- 1.日本の小学校で英語を教える資格(J-SHINE)
- 2.子どもに英語を教える資格(TECSOL)
- 3.大人にも英語を教える資格(TESOL)
1.J-SHINE:日本の小学校で英語を教える資格
J-shineは「日本での小学校での英語教育の普及・発展を支援する資格」です。
12歳以上の子どもに英語を教えることができます。
資格を取得したい方は、J-SHINEの認定を受けた団体が実施する講座を修了する必要があり、原則として指導時間が50時間以上の実地経験があることが求められます。
日本で資格を取得する場合、費用は約10~30万円、期間は約6か月の受講が一般的です。
資格の内容や具体的な流れは、アルクの小学校英語指導者J-SHINE準認定 資格取得準備コンプリートコースが参考になります。
日本では費用も時間もかかるため、短期間で取得できる海外でJ-shineの資格を取得するのが人気。
海外で資格を取得する場合は、集中的に講義や実習が受けられるので約5~6週間で約20~30万円と日本とくらべて効率的です。

2.TECSOL:12歳未満の子どもに英語を教える資格
J-shineは日本の資格でしたが、こちらのTECSOL(Teaching English to Child Speakers of Other Languages)は世界的に認められた資格。
12歳未満の子どもに対して英語を使って英語を指導できる資格です。子どもに対してなので、歌やゲームなど取り入れた指導や教材作成を学べることが特徴です。
子どもを教える際の資格なので、J-SHINEはTECSOLの日本版のような存在ですね。そのため、受講機関によってはJ-SHINEとTECSOLの両方を取得できる講座が開かれている場合があります。
今後もJ-SHINEを取得する人が増えてくることが予想されるので、差別化としてTECSOL資格があれば有利に就職できそうです。このTECSOLはニュージーランドでは有名ではありませんが、オーストラリアでは認知度が高いようです。
受講期間と費用はJ-SHINEと同じで、5~6週間程度で約20~30万円。
J-SHINEと異なるのは海外では実際にローカルの子どもたちにインターンシップとして英語を教える経験ができることです。日本語を話す子どもと違うので、戸惑うことが多いかもしれませんが貴重な経験をすることができます。
3.TESOL:大人にも英語を教える資格
TECSOLは12歳以下の子どもが対象でしたが、TESOLは英語が母国語ではない日本のような国の大人に英語を教える資格です。
外国人でも日本などで英語を教えるために習得するくらい有利な資格です。英語の学習法のほか、文法教育、カリキュラムと教材の開発法などの幅広く実践的な内容を理論立てて学ぶことができます。
TESOLは子どもに限定せずに大人にでも教えることができるのが特徴。
最近は企業でも英会話を取り入れるところが増えてきているので、TESOLを持っていると企業で英語を教える際には有利になります。
ただ英語学校などで約5週間学ぶものから、1年間で本格的に学位を取得するものまであるのでレベルは様々です。
ただし、TESOLは英語の教員試験ではないので大学院で学位を取得したからといっても、英語を日本でどこでも教えることができる資格を与えられたわけではありません。
もし教員として小学校や中学校などで教えるためには教員試験を受ける必要があります。
費用はJ-SHINEやTECSOLと比べて高く、約50万円~300万円と就学する機関によって大きく異なります。
ほとんどの機関では入学時に英語力が試されることがあるので、TESOLの資格取得を考える方は受講する機関の入学条件を確認しておく必要がありますね。
関連サイト:TESOL International Association
日本で英語を教える資格を海外で取得するメリットとデメリット
海外で日本で英語を教える資格を取得するメリットは、教育実習の時間が集中して受講できるので、短期間で取得しやすいこと。
その分、必要な費用も少なくて済みます。ただ、同じように学ぶ仲間が少ないというのがデメリットですね。
何より教育実習がいつでもできる環境にあるので、実際に現地の学校で英語を教える経験は貴重です。そのため、短期間の留学を検討している人のなかには資格取得を目的としている場合もあります。
特に、ニュージーランドやカナダ、オーストラリアにワーキングホリデーで渡航されている人のなかには、日本に帰国する前に資格の学校に通うことはよくあるので検討してみましょう。
日本で英語を教える有利な資格3選まとめ
今回のコラムでは、「【子どもにも】日本で英語を教える有利な資格(J-SHINE TECSOL TESOL)3選の違い」をご紹介しました。
日本では、まだJ-SHINEやTECSOL、TESOLの認知度が低いこともあって、どちらかというとTOEICやTOEFLのような資格試験の評価が重要視されます。
スポーツで言う上手な選手が名監督になれるとは限らないのと同じで、資格試験の点数が高いからといっても英語を教えるのが上手いわけでありません。
なので、これからは「教える技術があるかどうか」が重要視されてくれることは間違いありません。